クロールのストローク上達で重要なこと
水泳の泳法の中で、クロールは一番初めに習う基本的な泳ぎです。
クロールを泳ぐ上で、大切なことは色々ありますが、
今回は「ストローク」についてのコーチングをしたいと思います。
クロールのストローク上達で重要なことは、
肩の使い方のコツ、ポイントを知り、実際の泳ぎに反映させることです。
身体の仕組みを知り、ストロークの仕方をしっかり理解した上で、
練習に取り組み、間違った練習方法を行わないことが、
スムーズな上達の近道です。
肩のローリングがクロール上達のポイント!
水泳を習っている方なら、一度は聞いたことがあるかもしれませんが、
クロールのストロークを練習する上で、
ローリングについて理解を深めることが大切です。
クロールのストロークというと、
手のかき方というイメージがあるかと思います。
実際には、 身体全体が連動し、肩・腕・手を動かしています。
腕を楽に動かしたり、可動域(動作できる範囲)を広げるために、
肩を上手に使って、ローリングを行うと
スムーズなストロークを 手に入れることができます。
最近では、「ローテーション」と呼ばれることもあります。
身体全体の動きを意識して、肩が入れ替わる動作の連動をスムーズに行いましょう! [/aside]
[voice icon=”https://aotatsu.com/wp-content/uploads/2016/12/cropped-IMAG0001-e1481383988539.jpg” name=”スイミングコーチ TATSUYA AOKI” type=”l”]ローリング(ローテーション)を行う時のポイントや注意点を解説していきます![/voice]
人間の身体は、背面での動作が苦手
人間の身体は、基本的に身体の後ろ側(背面)での動作が苦手です。
身体の前側での動作は効率良く行えますが、
後ろ側での動作は、関節の可動域の問題により動きが制限されてしまいます。
クロールのストロークのポイントの1つとして、
「身体の前側、もしくは横側での動作をする。」
ことが大事になります。
注意点としてお伝えしたいのが、
ストロークの「リリース」の時の動作の仕方です。
リリースする時、腕を水面から出し、持ち上げますが、
その時の腕が身体の背面まで動作してしまいがちになります。
身体の後ろ側まで、ストロークのリリースがいってしまうと、
関節の可動域的に動かすのが困難になってしまいます。
特に、ご年配の方や肩関節に痛みがある方は、
肩の可動域がより狭くなるので、背面での動きはさらに困難になります。
怪我や故障の原因になる可能性があるので、
無理な動作をしないよう注意してくださいね。[/aside]
[voice icon=”https://aotatsu.com/wp-content/uploads/2016/12/cropped-IMAG0001-e1481383988539.jpg” name=”スイミングコーチ TATSUYA AOKI” type=”l”]身体の前側・横側での動作を心がけて、背面での動作はしないようにストロークを行うことが大切です![/voice]
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ローリング(ローテーション)の仕方
ローリングを行うときに、大切にしてのほしいことは、
「身体全体を横に向けてローリングを行う」
肩をローリングさせてくださいと伝えると、
肩だけに意識をもって、肩だけしか動いていない方がとても多いです。
【肩だけでローリング動作を入れてしまうとどうなるか?】
- 肩関節・肩甲骨に力みが生じてしまう。
- そのままリリースすると腕が身体の背面にいってしまう。
- 背面から腕を前方に戻すことが難しくなる。
など、
せっかく腕の動作をスムーズにするためのローリング動作なのにも
関わらず、余計に動作を邪魔してしまう結果になります。
正しいローリング動作のポイントは、
肩だけを動かそうとするのではなく、
「身体全体を横に向ける」ことです。
正面に立っているとして、
そのまま身体を横に向けます。
イメージとしては、
上半身は動かさず固定し、腰をひねって身体を横に向ける感じです。
そうすると、両方の肩が同時に動きます。
まっすぐ向いている時と、横を向いている時の
「肩の位置関係」は変わっていません。
ここが大切なポイントです。
無理に肩を動かそうとするのではなく、
身体の向きを変えることで、肩を動かすことが可能になります。
ローリングとストロークの連動
先ほどのローリング動作に、ストロークを合体させ、連動させていきます。
注意ポイントは、
「後ろまでかきすぎないこと」です。
肩のローリングが入っていない状態でストロークの場合、
最後まで水をかこうとすると、
どうしても腕が後ろまでいってしまいます。
なので、
肩のローリング動作に合わせて、ストロークをしましょう。
泳いでいる状態(うつ伏せ状態)で、
身体を横に向けると、肩は上を向きます。
その状態で、身体の横を通すようにストロークをすることで、
しっかり腕は水面上に出すことができます。
このようなストロークを行うことで、
身体の前側・横側の動作だけでストローク動作を行うことが可能になります。
入水してから、徐々に身体を横に向けていき、
太もも辺りに手が移動したタイミングで肩が上を向くように、
ストローク動作を行いましょう。
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【まとめ】
クロールのストロークのコツ!
肩のローリングが水泳上達のポイント!
クロールのストロークの上達のコツとポイントは、
ローリング動作とストローク動作を連動させて泳ぐことです。
無理に肩を動かすのではなく、
身体全体を使って、自然なローリング動作を習得することが大切です。
水泳は全身を使って行うスポーツです。
腕のストローク1つとっても、
身体全体の動きが合わさって動いています。
どこを動かすと、どこが動くのか?
どうすると身体が動かしやすくなるのかを理解し、
練習に取り組むことで、上達スピードも格段に早くなります。
闇雲な練習をがむしゃらに行うのではなく、
自分の身体の動かせる範囲や動きのメカニズムを知ること。
水泳・競泳はとても奥が深いスポーツです。
より理解を深め、もっと上手に泳げるように頑張りましょう!